今年の債券利回りの上昇には、根強いインフレからAI関連の企業借り入れの活発化まで、さまざまな要因がある。しかし背景には、より厄介な問題が潜んでいる可能性がある。「安全」資産として長く世界に選ばれてきた米国債が、以前ほど安全に見えなくなっているのだ。他の有価証券と比べて利回りはもはやそれほど低くなく、金融市場が緊迫した局面でも安全資産らしい振る舞いを見せていない。 主な理由は、米国がコロナ禍以降、債務を増やして国債で市場をあふれさせてきたことにある。政府内債務を含む連邦政府債務の総額は今週、40兆ドル(約6300兆円)に達した。債務の増加が収まる兆しはない。米財務省が19日にサプライズで発表した、流動性の低い長期債の買い戻しを拡大するという措置は、根本原因ではなく症状に対処するものに過ぎない。この措置は短期的には利回りを押し下げるものの、米政府の安定性と予見可能性に関する評判を損なうことで、長期的にはむしろ利回りを押し上げかねない。
米国債「安全資産」の地位に陰り
投資家は米国債の低利回りを以前ほど受け入れなくなったことが、二つの新たな研究で判明
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