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「人と会う時、自分がにおっていないか気になる」「最近、枕カバーや肌着がにおうようになった」――なぜ年齢を重ねるにつれて、体臭が気になり出すのか。長年「人のにおい」について研究を重ねている東海大学教授の関根嘉香氏が、においのもとになる「皮膚ガス」について解説する。(取材・文/フリーライター 柳本 操)
年齢を重ねると気になり出す体臭
疲労や体調不良に気づくサインも
電車やエレベーターなどで人との距離が近いときや、疲れが溜まっているとき、ふと自分の体臭が気になることはないだろうか。においが周囲に不快感を与える「スメルハラスメント」が取り沙汰され、ドラッグストアには“消臭グッズ”が多数並ぶ。
しかし「生きている限り、誰もがにおいのもととなる『皮膚ガス』を発生させています。衛生、清潔志向が進むなか、においに対して敏感になりすぎる傾向もあるかもしれません」と、皮膚ガスと心身の状態の関わりについて研究を行う東海大学理学部化学科教授の関根嘉香氏は言う。
体臭が「目立つ」ようになった背景には環境の変化も関わる、と関根氏は指摘する。
高度経済成長期は深刻な大気汚染による公害問題があった。その後、工場排煙や自動車排気ガスの排出規制が設けられ、分煙も進んで空気がきれいになってきた一方で、人の放つにおいがクローズアップされるようになった。
「コロナ禍以降の脱マスクによって自分や他者のにおいが気になるようになる人が増えた、という調査結果もあります。日本には人に迷惑をかけてはいけないという社会通念があり、体臭で人を不快にしてはいけないという無言の圧力のために、自らの体臭への不安感が強い人が多いようです」(関根氏、以下同)
体臭を過剰に不安がらず、かつ、セルフケアできる体臭の知識を正しく身につけたい。では、そもそも体臭のもととなる「皮膚ガス」とはどんなものなのだろうか。
「皮膚ガスとは、私たちが生きて食べて生活する中で皮膚から自然に放出される揮発性の微量ガスのことをいいます」
その人らしさを形作る存在である一方、年齢とともに増えてくるにおいのもとになる皮膚ガスや、疲労など体調不良のサインとなる皮膚ガスがあることがわかってきた。







