体臭の原因は汗だけではない
「皮膚ガス」は3つのルートで発生する

「かつては体臭の原因は汗で、汗さえどうにかすればいいと考えられてきました。しかし、皮膚ガスの研究が進むにつれて、その発生メカニズムも多種多様であることがわかってきました」

 皮膚ガスが、どのように発生するかを知ることで、正しい対策を取ることができる。ここからは、皮膚ガスが発生するルートについてみていこう。

 皮膚ガスは、「皮膚表面反応でにおう」「汗腺からにおう」「血液からにおう」の3つのルートで発生する。どのルートから生じるかによって、においの種類や対策も異なる。

 まず、「皮膚表面反応でにおう」皮膚ガスは、汗や皮脂を皮膚表面の常在菌が食べたり、紫外線や体内で生じた活性酸素が分解したりすることによって発生する。

「汗や皮脂そのものにはほとんどにおいはありませんが、例えば常在菌がエサとして食べて分解し、小さい分子になりガス化することによって匂いが発生します」

【皮膚表面反応でにおう皮膚ガスの例(においの種類※後述)】
・イソ吉草酸(汗臭)
・2-ノネナール(加齢臭)
・ジアセチル(ミドル脂臭)

 2つ目の「汗腺からにおう」皮膚ガスは、汗をかくときに血液成分がいったん汗腺を通過することで、特有の酸っぱいにおいが発生する。

【汗腺からにおう皮膚ガスの例(においの種類※後述)】
・酢酸(汗臭)

 3つ目の「血液からにおう」皮膚ガスは、血中成分がそのまま皮膚ガスとして出てくるもの。食事で摂取したものや、アルコールやタバコの成分、また、体の疲労状況などが反映される。

【血液からにおう皮膚ガスの例(においの種類※後述)】
・アンモニア(疲労臭)

 重要なのは、どのタイプかによって効果的な対策が異なることだ。

「皮膚表面反応でにおうタイプと汗腺からにおうタイプは、石けんやシャンプーなどで皮膚表面を洗うことによって抑えることができます。しかし、血液からにおうタイプは体内から染み出してくるため、表面を拭いたり洗ったりするだけでは落としきれません。対策をする場合は、食事の内容を改善したり、生活習慣を変えたりする必要があります」