たんぱく質の摂取量は該当するステージと標準体重から求められます。たとえば、ステージG3a(編集部注/正常と比べて軽度~中等度の腎機能低下が見られる段階)で標準体重が60キログラムの人なら、たんぱく質の摂取量は48~60グラムです。
つまり、上限にあたる60グラムを目指して摂取すればいいのです。
減らすことが第一だと「これだけしか食べられない」と気持ちが後ろ向きになりますが、上限ぎりぎりまで摂れるとなれば「まだこれだけ食べられる」と前向きに食事を楽しめるのもいい点です。たんぱく質は朝昼晩の3食でバランスよく摂るようにしましょう。
たんぱく質が豊富なメニューといえば、牛や豚、鶏などの肉料理が代表格です。
おかずを減らさず
低たんぱくご飯に置き換える
一方でこのことは、腎機能が落ちた人が肉を敬遠する理由にもなっています。なんとも悩ましい問題のように思えますが、少しばかりの工夫で簡単に解決できます。
たんぱく質制限では、肉料理などのおかずが我慢の対象にされがちです。しかし、おかずの品数や量を減らすことは栄養素不足に直結します。特に肉類のたんぱく質には、すべての必須アミノ酸がバランスよく含まれています。良質な栄養源であり、食べないという選択は賢明とはいえません。
『長生きは腎臓が10割 腎機能を高めて健康寿命を延ばす最高の習慣』(上月正博、Gakken)
減らすべき対象は、おかずではなく主食であるご飯です。ご飯には、労せずしてたんぱく質だけを減らせる便利な商品があります。たんぱく質がほとんどカットされた、低たんぱく食品のご飯です。
茶碗1杯のご飯には、約4グラムのたんぱく質が含まれます。3食すべてを低たんぱくのご飯に置き換えれば、1日分の約12グラムをほぼゼロにまで減らせるのです。
糖質はそのまま残っているので、エネルギーが不足する心配もいりません。置き換えでたんぱく質に余裕ができた分、肉料理などのおかずを安心して食べられますし、品数を増やすことも検討できるほどです。
肉類は部位によっても栄養素の構成が異なります。自分に合った部位を選んだり、調理法を工夫したりすることも、肉料理を楽しむために有効です。







