障害年金の複雑な申請手続きに役立つ保険会社の「付帯サービス」

働けないリスクに備える公的制度
不足分を補う「就業不能保険」

 生命保険に加入すると、その保険会社が提供するさまざまな「付帯サービス」を利用できる。健康相談やセカンドオピニオンの紹介などが知られているが、障害年金の申請手続きをサポートするサービスを備えている保険会社もあり、注目が集まっている。

 日本は長寿国といわれ、医療技術の発展により助かる命が格段に増えている一方で、その分、長期にわたる治療や重い後遺症などにより「働けなくなり収入減となるリスク」はむしろ高まる側面もある。特に働き盛りの現役世代にとっては、死亡よりもむしろ働けないリスクの方がより深刻となり、家計へのダメージも大きい。働けなくなっても止まることのない支出は、以下の図の通りだ。

 これら働けないリスクをカバーする公的制度の一つが、「公的年金制度の障害年金」だ。

 公的年金といえば、老後の生活資金=「老齢年金」をイメージしがちだが、その他にも、自分が万一死亡した際に遺された家族に給付される「遺族年金」や、自分が重い病気やけがなどで働けなくなったときに給付される「障害年金」と、公的年金には3つの役目がある。

 ただし、公的年金だけでは老後の生活資金はもちろんであるが、重い病気やけがで働けなくなったときに受け取る障害年金の場合も、それだけでは生活費が不足してしまう。

 それら生活費の不足を補うのが、民間の保険会社が販売する「就業不能保険」である。だが、その就業不能保険自体にも、給付条件を「障害年金の等級取得(1級または2級)」としている商品も多い。しかし、その肝心の障害年金の申請手続きが困難を極めることを、ご存じだろうか。

 次ページでは、障害年金の申請手続きの困難さに加え、民間の保険会社が販売する就業不能保険と付帯サービスの中身について詳述していこう。