優れたバランス感覚に感銘。
長く愛せるクルマの代表

 ボルボは、他のメーカー以上にロングライフが特徴である。かつてボルボのイメージリーダーだった240シリーズは1970年代から90年代まで生産。現在でも世界中に熱烈なファンが存在する。長く愛される理由を、個人的には“くつろげるクルマだから”と分析している。

 ボルボはメカニズム的にとくに目立つポイントはない。速さもそこそこだ。だが240を含め、歴代ボルボに乗ると、座り心地のいいシート、守られているという実感のある室内空間など、ドライバーを含めパッセンジャー全員を大切にしているメーカーの思いが伝わる。シンプルながら趣のある北欧デザインも気持ちが和らぐ。他のブランドとはひと味違う世界が広がるのだ。現在までに4台のボルボを愛車にしてきたが、どれもいい思い出を作ってくれた。家族のよきパートナーとして大活躍してくれる働き者だった。

 まずはB3をドライブ。9年目を迎えるXC40はフレッシュな香りに満ちていた。スタイリングの存在感は高く、4440×1875×1655mmのサイズは日本で乗るにも適度。全幅はやや広いが、絶好の視界もあり気にならない。居心地のいいシートに身を落ち着けてのドライブは格別の時間だった。路面の段差や継ぎ目を巧みにいなす足回りと静粛性の高いパワートレーンとの連携が、リラックスしたクルージングを楽しませてくれた。ドライビングに集中するというより、パッセンジャーとの会話や音楽を楽しみたくなるのがボルボらしい。このクルマなら、見知らぬ土地を訪ねるロングジャーニーでも疲れは少ないに違いない。

 箱根の山岳ワインディングでB4に乗り換えた。B3の163psに対して、197psを発揮するB4はひと回りパワフルだ。B3でも不満はないが、右足を深く踏み込んでも5000rpm以上になるとパワーは伸びない。B4なら6000rpmまで力がリニアに盛り上がる。急な上り勾配でも余裕たっぷりの走りが楽しめた。