ダーウィンの進化論でも言われています。生き残るのは、最も賢い人でも、最も強い人でもありません。変化に順応できる人です。

 これはビジネスの世界でもまったく同じです。どれだけ優秀でも、変化を恐れて動かない人は、あっという間に時代に置いていかれてしまうのです。

「時は命なり」がモットー
プロは動きながら修正していく

「完璧に準備が整ってから動きます」と言う人がいますが、私はそれではプロとは言えないと思っています。プロは、動きながら修正していくものです。特にDXのような分野は、なおさらそうです。考えているだけでは、一歩も前に進みません。

 たとえば、アパホテルの「トリプルワンシステム」も、最初から完璧な形でスタートしたわけではありません。

 トリプルワンという名前には、「予約」「チェックイン」「チェックアウト」の3つの場面で“非接触”“待たない”“並ばない”を実現する、という願いが込められています。アプリを使った「1ステップ予約」、アプリチェックインによる「1秒チェックイン」、エクスプレスチェックアウトポストによる「1秒チェックアウト」。

 この3つの「1」が、トリプルワン(111)の由来です。

 チェックインの際は、事前に発行されたQRコードをかざすだけで1秒。チェックアウトも、カードキーを専用ポストに入れるだけで1秒。それだけ聞くととてもスマートですが、ここに至るまでには現場の声を聞きながら細かい修正を重ねてきました。

 日本郵便株式会社さんと一緒に始めた、「デジタルアドレス」の取り組みも同じです。

 7桁の英数字で構成されるデジタルアドレスを入力すると、郵便番号を含む都道府県から町域、建物情報まで、住所全文が自動で入ります。ホテルの会員登録や宿泊者名簿の記入で、毎回フルの住所を書くのはお客様にとって大きな負担ですし、手書きや手入力はどうしても誤記の原因になります。