まだ時間はあるので、d社にアプローチするものの、同様にステップ3まではOKですが、最終的には契約獲得にまでは至りません。

 ステップ5をクリアしないと契約獲得にはならないため、Bさんは10マスを投下して顧客にしっかりと向き合ったのですが、成果=契約獲得は0件です。

 若手社員のCさんも、先ほどのBさんと同様の構造となってしまいます。

 Cさんも真剣に業務と向き合いますが、まだ経験が足りないのでステップ1まではクリアできるものの、ステップ2以降がクリアできないため、10マスの時間を投下しても、成果は0件です。

 Aさんは2件契約獲得したのですが、BさんとCさんは0件だったので、チームの合計成果は2件です。目標は3件だったため、2件では目標未達成となります。

 もちろん、3人とも全力で業務に向き合っていて、その点は問題なかったはずです。

 ただ、全員が独立して動いていたため、一見すると多くのお客さまに効率的にアプローチできているように見えたものの、良い結果とはなりませんでした(もちろん、これまで達成できなかったステップを突然クリアできるようになって、契約獲得件数が増える可能性も実際のケースではあるかもしれません。ただ、今回はわかりやすさを優先したシミュレーションなので、その可能性はあっても確率は低いと理解してもらえると嬉しいです)。

 このパターンを、「足し算型組織」の状態と表現したいと思います。

 Aさん、Bさん、Cさんの「3人が所属しているチーム」と単純に頭数を足して考えるということです。

 この構造の最大の問題は、全員が一生懸命努力しているのに成果につながらない(ステップ5までたどり着けない)時間が多いということです。

 特にBさんとCさんは、営業部の評価指標である「契約獲得件数」が0件です。ということは、良い経験は積むことができたかもしれませんが、この期間「何も生み出していない」「何も成果を出せなかった」ということになります。