連休になると、つい家でだらだらしたり、食べすぎたりしてしまう。せっかく休んだはずなのに、休み明けにはかえって体が重い――そんな経験がある人も多いのではないだろうか。では、頭のいい人は、まとまった休みをどのように過ごしているのか。医師で老年医学の専門家であるガブリエル・ライオンによる『筋肉が全て━━健康・不老・メンタル、人生のすべてが変わる唯一の方法』から、ヒントを紹介する。(ダイヤモンド社書籍編集局・三浦岳)

頭のいい人がきまって「連休にやること」ベスト1Photo: Adobe Stock

連休だからこそ、できること

 まとまった休みが取れる「連休」は、つい気が緩みがちだ。日頃の疲れから家でだらだら過ごしたり、食べすぎたりして、連休明けにかえって体が重くなってしまう人もいるだろう。

 一方、頭のいい人は、連休を単なる「休息の時間」とは考えない。しっかり休みながらも、休み明けにいい状態でスタートできるように、自分の体を整える時間として活用する。

 なかでも、連休中に意識して取り組みたいのが、筋トレだ。まとまった時間があるからこそ、普段よりしっかりと筋肉に刺激を与える。これが、頭のいい人の連休の過ごし方である。

 私たちは、休み中の食べ過ぎを気にして「消費カロリーを増やすために歩こう」「食事を抜こう」といった場当たり的なカロリー計算に終始しがちだ。しかし、医師で老年医学の専門家であるガブリエル・ライオンによる『筋肉が全て』によれば、そのような表面的な足し引きだけでは、人間の複雑な代謝システムを根本的に改善することはできない。

 筋肉は、タンパク質の合成と分解にエネルギーを使うことで代謝を高めている。
 そのプロセスが重要なのだ。
 健康な筋肉が増えるほど、身体はエネルギー代謝を効率よく保ち、ホメオスタシス――
身体全体のバランス――を維持する能力も高まるのである。
「摂取カロリーと消費カロリーの差で、体重は増えたり減ったりする」という話は耳にタコができるほど聞かされているが、私たちの考えに染みついているこの単純思考は重要なことを忘れている。
 単純なカロリー収支だけを考えるのではなく、エネルギーの変換効率、使われ方、器官や組織ごとの代謝特性なども加味して、これまでの考えを根本から考えなおす必要がある。――『筋肉が全て』より

筋肉にはここまでメリットがある

 連休という生活リズムが崩れがちな期間こそ、頭のいい人は食事と運動のシステムを再設計し、代謝の主役である筋肉に適切な刺激と高品質な栄養を与える。単に食べる量を減らすのではなく、筋肉の合成を促すための食事管理を徹底し、能動的なトレーニングを行う。そうして代謝特性そのものを書き換えた身体は、連休明けに極めて大きな成果をもたらす。

・「血糖値」のバランスがよくなる。
・身体の「エネルギー」が増す。
・「思考」が明晰になる。
・「体脂肪」が減少する。
・「体組成」が改善する。
・無駄な「食欲」が減る。――同書より

 これらはすべて、筋肉の活性化がもたらす直接的な生理的恩恵だ。

 連休を単なる「怠惰な休息」や「エネルギーの浪費」の言い訳にせず、体内のホメオスタシスを整えるための投資期間として活用する。この冷徹で合理的な意思決定が、不確実な日常を乗りこなす明晰な頭脳と、他者に圧倒的な差をつける行動力のベースを静かに構築していく。