
ビーフシチューでお祝い
絵を生業にしようと決意した環は、一度断ったチュウ(若林時英)の店の引き札(宣伝チラシ)の絵も描き、それが配布されることになる。
明が石を遊び道具にしていたことも生かされた。石を蒸麺包に見立て、子どもが目の前の人と麺包を分け合う絵を描いたのだ。チュウはそれを「いい絵だ」と気に入る。
環は無事女学校を卒業。ひとまず新聞社で働かせてもらえることになった。チュウは卒業祝いにビーフシチューを振る舞う。
りん、直美、明、環、家族4人のお祝い。さすがにそこにシマケンはいない。功労者だとは思うけれど。
チュウの店からの帰り、風が吹き、環の描いた引き札が風に舞う。拾ったのは真風(研ナオコ)。
「本当にいい絵だね。絵は人となりを映す。強い子に育ったね」と優しい言葉をりんにかける。
「また新しい風が吹く頃かな」と言うと、風が吹き、真風は消える。
終盤に来て、りんが娘のために看護婦を選び、看護婦としての技能も磨かれ、天職だったことが立証されたと同時に、娘もいい子に育てることができたことを描く。
つまり、ここまで24週分、りんのモチベーションは「環」だったということだ。だからサブタイトルが「環」。
ここでちょっと考察してみよう。タイトルバックの絵のふたりの人物には顔がない。姿からりんと直美であろうとは思うが、印象がぼんやりしている。描き手の個性だとも思うがタイトルバックにしてはややおとなしくないかなと思って見てきた。でもきっと、ここに、視聴者が自分であったり誰か知った人であったりいろんな顔を乗せることで、この物語が自分の物語になる。そんな気がした。
ラスト、アルバムを見ているのが現代人の手元なのもそういうことだろう。








