サザエさん一家は現代の
桜新町に家を買えるのか
東急田園都市線と東武伊勢崎線、それぞれを「代表」するアニメキャラクターがいます。サザエさんとクレヨンしんちゃんです。
サザエさんは東京都世田谷区桜新町あさひが丘という架空の街に住んでいる設定ですが、桜新町には作者の長谷川町子さんが住んでいた時期もあり、実在する店舗や鉄道(東急玉川線=東急田園都市線の前身)、道路(弾丸道路=国道246号の一部区間の愛称)などが作中にたびたび登場します。
もし彼らが現代の東京に住んでいたら、一体どれくらいの世帯年収になるでしょうか?
一家の大黒柱・磯野波平(54歳)は大手商社勤務、サザエさんの夫・フグ田マスオ(原作では32歳、アニメでは28歳)は早稲田大学卒で商社の係長ということで、厚生労働省『賃金構造基本統計調査』から推計すると、それぞれ1100万~1400万円、700万~800万円ほどになるかと思われます(卸売業、小売業〈従業員1000人以上〉で勤務する大卒男性の上位10~25%より推定)。
令和4年就業構造基本調査によると、もし世帯年収2000万円であれば、東京23区の「6歳未満の児童がいる世帯」の中で上位7%という水準になります。
そんな一家ですが、作中に登場する立派なお屋敷を新たに購入することは、残念ながら困難です。
長谷川町子美術館(東京・桜新町)の展示によると、サザエさんの自宅は5DK・平屋の一戸建て。間取り図からの推測ですが、敷地面積は200~250平米(60~75坪)、延床面積は100~130平米(30~40坪)と推定されます。
桜新町の相場では土地2億~3億円、建物5000万円で合計2億5000万円から……といったところでしょうか。この2人がペアローンを組んだとしても、借入可能額は1億円台前半と見込まれます。
莫大な頭金がない限り、この家を新たに購入することは難しく、郊外に広い家を探すか、桜新町で土地70~80平米3階建ての家を検討することになるでしょう。
野原ひろしの年収で
春日部の家は買えるのか
クレヨンしんちゃんの一家は埼玉県春日部市双葉町という架空の街にあります。春日部駅の徒歩圏で、「サトーココノカドー」(イトーヨーカドー春日部店〈2024年11月閉店〉をモチーフにしたスーパー)にも通える2階建ての一戸建てという設定です。
『データでわかる東京格差 数値の「可視化」で真実をあぶりだす』(にゃんこそば、SBクリエイティブ)
作中の描写から、敷地面積100~130平米(30~40坪)、延床面積70~100平米(20~30坪)ほどのサイズ感が想定されます。新築の場合は建売で3000万~4000万円、注文住宅で6000万~7000万円といったところでしょうか。
一方、野原ひろし(35歳)は中堅商社の係長で、年収600万~700万円ほどと考えられます(卸売業、小売業〈従業員100~999人〉の中央値より推定)。
この年収であれば、建売住宅には何とか手が届きます。しかし、月々のローン返済や教育費を考えると、妻・みさえの協力も必要になるかもしれません。
もしかすると、令和の時代を生きる野原みさえさんは、専業主婦ではなく、ひろしと協力して2人の子どもを育てるワーキングマザー(ワーママ)になっているのかもしれません。







