まずは、スタジオゲストとインタビュー集を見る。感想とトークあって、その中からひとりの夢を叶えるのだが、その抽選のブロックはさんまさんと中村玉緒さんが着ぐるみを着て大きなルーレットを回すコント風にしよう。そうして選ばれた夢の実現ロケVTRにつなげる……。

 事前にやるべきロケもふんだんにあり、さすがに当初のスタジオ収録日は年末ギリギリの12月30日に変更した。年末年始番組で赤坂のスタジオはいっぱいで、急遽砧のTMC(注1)を押さえ、スタジオセットも美術のあり合わせでまかなった。スタジオゲストもそこからキャスティングを始めた。

 こうしてできたのが「さんま・玉緒のお年玉!あんたの夢をかなえたろかスペシャル」だ。

1回の放送で最大5000人に
インタビューした

 この番組のベースとなったのはAD達が足を使って撮ってきた「あなたの夢はなんですか?」という街頭インタビューであり、最大の発見はそれだけでも十分に面白くなる、ということだった。

 通常、ニュースや情報番組で街録といわれる街頭インタビューでは、人々のコメント内容が重要視される。しかし、この番組で求められるのは「どんな夢を語るのか?」という答えの内容よりも、むしろその人のキャラクターであり、答えの背景にある人生そのものなのだ。

 しゃべっているだけで「味」がある。ムチャクチャだけど、人生を感じる。底抜けに明るく、見ている方も笑ってしまう……。

 しかし、そういう人々にはそうそう出会えるものではない。30人インタビューしても、ダメな場合もある。だったら、もっとたくさん撮ればいいじゃない。こうして始まった「人海戦術」なのだ。

「さんま・玉緒のお年玉!あんたの夢をかなえたろかスペシャル」はTBSのお正月番組の定番となり、今年で31回を迎えた。

 愚直に足を使って全国の人たちのインタビューを撮る。最盛期には、10名ほどのディレクターが全国津々浦々でインタビューし、1回の放送で最大で5000人くらいにインタビューしたこともあるほどだ。

注1 東京メディアシティ。世田谷区砧にあるテレビスタジオ