明石家さんまPhoto:SANKEI

多くの企業で導入が進む1on1ミーティングだが、形だけの面談になりがち。説教になってしまったり、部下が意見を言えなかったりと、形骸化に悩む声は少なくない。そんなときは、相手の本音を引き出す「魔法の質問」を使えばいい。部下が自ら話し出し、さらに成長のきっかけにもなるそのフレーズとは?※本稿は、人事コンサルタントの藤間美樹『経営に参画する世界基準の人事「戦略人事」が組織を根本から強くする』(現代書林)の一部を抜粋・編集したものです。

1on1ミーティングは
明石家さんまが手本になる

 キャリア自律への具体的なアクションとして最も重要なのが、上司と部下の1on1による「キャリア面談(キャリア自律支援面談)」です。

 しかし多くの場合、1on1ミーティングと言いつつ、上司が一方的に自慢話と説教をして終わってしまいます。それでは無意味ですし、部下にとっては苦痛以外の何物でもありません。

 目的はメンバーの成長です。キャリア面談は、メンバーの話を徹底的に聞いて自発と内省を促し、自らがキャリア目標に気づくようなものでなければなりません。

 相手の話を引き出すのに効果的なやり方があります。

「明石家さんまさん」をイメージしてみてください。彼がMCをやっている番組ではゲストの人たちがみんな気持ち良さそうに話しています。

 よく聞いていると、彼は4つのキーワードで質問を投げかけています。

 それは、「どないしたん?」「ほいで?」「それ、どういうこっちゃ?」「ほんで、どないすんの?」という4つです。

「どないしたん?(最近どう?)」と聞かれたら、人は自発的に何かを話し出します。