オフィスで考えるビジネスマン写真はイメージです Photo:PIXTA

何度も転職活動に挑戦し、徹底的に分析を重ねた40代の会社員。「もう失敗できない」と思い詰めていた人がたどり着いた、仕事の悩みとの意外な付き合い方とは。※本稿は、退職学(R)研究家の佐野創太『「考えているのに進めない」がなくなる 思考渋滞から抜け出す方法』(あさ出版)の一部を抜粋・編集したものです。

慎重に活動して入社した1年後…
3度目の転職で気づいたこと

「どの会社も大変ですね」

 久しぶりに相談にいらっしゃったNさんが、開口一番そう言いました。商品企画の仕事をされている方です。

 1年転職活動をして、納得できずに一度やめた。半年経ってまた始めて、それでもうまくいかない。3度目でようやく決めた会社でした。「もう失敗できない」という思いが強くて、分析に分析を重ねたそうです。

 内定が出たあともオファー面談(編集部注/内定が出た後に企業と内定者が労働条件や業務内容の認識をすり合わせ、入社前の不安を解消するための面談)を申し込み、働く人とも評価する人とも会って、納得してから入社した。

 そんな方が、ため息混じりに「どの会社も大変ですね」と切り出したのです。

 正直「また会社を辞めたくなっていらしたのかな」と思いました。あれだけ慎重に選んだのに、もうダメだったのか。でも続きはまったく違いました。

「どの会社も大変だって、ようやく気づきました。繁忙期になればピリピリするし、よくわからない制度や文化の一つや二つは、半年も経てば必ず見つかる。でも、どこかに犯人がいるわけじゃないんですよ。ある種、みんな被害者なんです。そんなことに、40を超えてようやく気づきました。私の職業人生は、ここからです」