最も危険なのは
「断定してしまうこと」

 会議で部下の意見を引き出したいなら、まず管理職が変えなければならないのは断定口調です。

 たとえば、「今期はこの方針でいく」「これでやろう」「こうするべきだ」と、上司が最初に答えを示してしまう。

 上司本人は、わかりやすく方針を伝えているつもりかもしれません。

 しかし、管理職の一言には大きな力があります。

 上司が「これでいく」と言った瞬間、部下は「もう決まっているんだな」「反対意見を言っても無駄だな」と感じます。

 ですから、私は管理職には「問いかけ上手になってください」と話しています。

「会社としてこういう方針が出ているけれど、みんなはどう思う?」

「このやり方について、何か気になることはある?」

 そうやって、できるだけオープンな質問を投げかけるのです。

 ただし、ここにも落とし穴があります。

「みんなどう思う?」と聞いたあと、数秒間シーンとなると、多くの上司は不安になります。

 そして、「私はこう思っているんだけどね」と自分の意見を言ってしまう。

 これをやると、結局また上司の答えが正解になります。

 私は、沈黙もコミュニケーションの一部だと思っています。

 部下は沈黙している間、「こんなことを言っていいのだろうか」「どういう順番で話せば伝わるだろう」と頭の中で整理していることがあります。

 その時間を奪わないことです。

第4回記事<部下を「モンスター社員」に変える上司の“危険な話し方”>は9月28日(月)午前7時30分に公開されます。前川孝雄氏をフォローすることで取材記事(全5回)をメールでお送りすることができます。

最初に意見を言った人への反応で
会議の空気は決まる

 部下に意見を言ってもらいたいなら、会議だけを変えればいいわけではありません。

 普段から1on1などで話を聞き、その人が何を考えているのか、どんなことに困っているのかを理解しておく必要があります。

 その積み重ねがあって初めて、部下は会議でも「この上司なら何を言っても大丈夫だ」と思えるようになります。

 そして、とても重要なのが、会議で最初に意見を言った人への対応です。

 いわば「ファーストペンギン」です。

 その人が、上司である自分の考えと真逆の意見を言ったとします。