日本で働いていた若い頃の私は、夜寝るのが遅くて、朝は元気がないまま糖質オンリーの朝食を取って、ますますぼーっとした頭で会社に行き、昼までは頭を使わなくていいような作業で時間を潰していた。

 昼頃には目が覚めてきて美味しいランチを食べに行くが、食べ過ぎて午後は眠気と闘いながら過ごし、夕方になってやっと仕事がはかどる……が、あっという間に定時になり、せっかく調子が出てきたし「あと1、2時間やってから帰ろうか」となり、夕食が遅くなり、寝るのも遅くなり――。

 そんなサイクルで長年生きていた。職場にいる時間は長いが、正味どれくらい働いていたのか疑問だ。

 しかしスウェーデンに来てみると、始業開始からすぐに集中して仕事に入り、16時半になるとオフィスはがらがらだ。16時半というと日本にいた私がやっとエンジンがかかってきていた時間だ。

 同じ8時間労働なのに、なぜこんなに差があるのか。

スウェーデン人が
朝早く働き始める理由

 スウェーデンの一般的なオフィスの出社時間は朝8時。それどころか8時より早く来て、16時~16時半くらいに仕事を終える人もいる。

 なぜこんなに朝型なのだろうか。実は、朝型生活の一番の目的は「早く出社すること」ではない。肝心なのは、「早く退社する」ことだ。

 17時頃に保育園に迎えに行くと、「迎えに来るのが遅すぎる」と娘に泣かれた。その時間帯には園全体でも3~4人しか子供が残っていない。実際、夕食は17時という家庭が多い。

 保育園のお迎えはもちろん、子供が大きくなってくると親は夕方から習い事の送迎係となり、子供が2、3人いたりするとやれ今日はサッカーだ、明日はダンスだと、夫婦で手分けして送迎や夕食づくりをこなすことになる。

 じつは、この「予定」こそが、朝型生活に切り替えるキーポイントなのだ。

7時出社・16時退社の
IT系サラリーマン

 夜型なイメージのIT系だが、ダニエルさんは普段7時に出社して16時に退社する。子供のペースで自然にそうなったという。