保育園時代は子供が朝早く起きたし、小学校に上がってからはサッカーの練習が17時からなのでそれまでに送っていかなければいけない。そのためには16時には職場を出なければいけない。
会社の定時は8時だが、16時に帰るために7時に出社している。単純明快に、理由はそれだけ。
夕方に予定が入っていると、その時間に退社せざるを得ない。人間は締め切りがあるとそれを目指す。
子供がいなくとも
「残業」はしない
生活の予定が一番融通の利かない「子供のいる人」のペースに合わせて、社会全体が自然と朝型になっているわけだが、では子供がいない人は長く働くのかというとそういうわけではない。
子供がもう大きい人や独り暮らしの人も朝早く来ているし、定時には帰っていく。
独り暮らしでも、自分のプライベートを最優先する点は同じだ。あくまで自分の人生があったうえで仕事をして、仕事は仕事と割り切っている。
子供が高校生になった経理の智子さんも、だからといって好きなだけ残業するわけではない。もちろん職種柄、残業のある時期もあるが、後日早く帰ることで清算する。
『スウェーデン人はなぜ朝の3時間で仕事が片づくのか』(久山葉子 PHPビジネス新書、PHP研究所)
そして普段は「毎日気分良く働くために、定時まで働かない!」と語る。定時より10分でも早く終わらせられれば、「今日の私、うまくやった!」とハッピーな気分で職場を出られるという。
スウェーデンでは週40時間労働が標準だが、吉澤さんの会社のように週に37.5時間の会社も出てきている。そうすると社員は生真面目に今までより2.5時間早く帰る。これが「仕事が終わるまで帰らない」というスタンスのままだと、せっかく2.5時間短くなっても、実労働時間に変化は生じない。
仕事が終わるまで帰らないというスタンスが当たり前になっていると、「気分良く働くために残業しない」とか「自分の人生があったうえで、仕事は仕事と割り切る」と言われても、ピンとこないかもしれない。
しかし、夕方からは今日の〈第2幕〉が控えていると考えれば、何をしたいだろうか。仕事はあくまで〈第1幕〉だと捉えてみよう。
仕事とプライベートの線引きがしやすくなるのではないだろうか。







