部下から突然、「今日から休職したいです」と連絡がきたら、あなたは何と返すだろうか。事情を聞く、引き継ぎを確認する、必要な手続きを伝える――上司として確認したいことはいくつもある。しかし、休職を申し出るほど追い詰められている部下にとって、その一つひとつがさらなる負担になることもある。こんなとき、最初の一通で何を伝えるかはとても重要だ。『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の著者・本田淳也氏が、部下から「今日から休職したい」と言われたときのリーダーのふるまいを解説する。

部下から「今日から休職したいです」と言われたとき、上司が返すべき一言・ベスト1Photo: Adobe Stock

突然のLINEに、何を返せばいいのか

「すみません。精神的にかなりしんどくて、今日から休職したいです」

こんなLINEが突然届いたとき、上司はどう返せばいいでしょうか。
「何があったのか」「引き継ぎはどうするのか」「病院には行ったのか」
――確認したいことは山ほど出てきます。

でも、そのまま返信してしまうのは待ってください。

休職を申し出るほどしんどい状態にある本人は、自分の体調だけでなく、仕事を休むことへの不安、周囲への罪悪感、収入や生活への心配
――そういったものをすでに抱えています。
上司への連絡ですら、負担になっていることがあります。

いざこういうLINEが来ると、適切な返信をその場ですぐ考えるのは難しいものです。
だからこそ、見本となる文章を持っておく必要があります。

本人が抱えている罪悪感を軽くする

休職を申し出る部下の多くは、「みんなに迷惑をかけている」「自分の仕事を誰かに引き受けてもらうことになる」と感じています。
だから連絡すること自体にも、申し訳なさが伴います。

最初の返信でやるべきなのは、その負担を一つずつ外して、安心して休める状態をつくることです。
細かな確認や手続きの話を、最初の返信ですべてしなくても大丈夫です。

たとえば、こんな伝え方があります

「わかった。そこまでしんどくなっていたとは気づかなかった。もっと早く何かできたらよかったと思ってる。今は仕事のことは考えず、ゆっくり休んで。みんなに迷惑をかけていると思うかもしれないけど、こういうときはお互いさまだし、○○さんには、これまで真面目に頑張ってもらって、私もずいぶん助けられてきたから、そこはほんとに気にしなくていいからね。手続きのことも、必要なことはこちらから連絡するから今日は考えなくて大丈夫。このLINEへの返信もなくていいよ。」

上司自身の気持ちを正直に伝える

「もっと早く何かできたらよかったと思ってる」は、上司自身の気持ちを正直に伝える言葉です。
「これまで助けられてきたから、迷惑をかけていると思わなくていい」は、罪悪感を軽くするための一言です。

これまでの貢献に触れることで、「今は周囲に頼っていい」と思ってもらいやすくなります。
「手続きは今日は考えなくていい」は、実務的な安心を伝えます。
「返信もしなくていい」は、この返信への負担まで外します。

実務だけでなく、気遣いもしっかり伝える。
それこそが“リーダーのふるまい”です。