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財政赤字が膨らんだのは、日本政府が「使いすぎた」からなのか。経済学者の筆者は、国際比較では財政支出はむしろ小さく、必要な税収を確保できないまま負担を国債で先送りしてきた構造を指摘する。※本稿は、伊藤 修『日本経済はなぜ沈下したのか 「正しさ」が招いた35年の停滞』(朝日新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。
日本の財政は本当に小さいのか
戦後から現在までの変化を見る
戦後長く日本の財政は国際比較上「小さな政府」であった。
とりわけ社会保障費は、人口構成が若く、しかも家計と企業が負担する面が強かったため、少なかった。この点は、世界でも目立って急速で大幅な高齢化のために、大きく変わった。
まず表5-1によって財政規模の対GDP比の推移をみる。
同書より転載 拡大画像表示
財政規模は狭義(国の一般会計歳出)と広義(「一般政府」総支出)をとった。一般政府は中央政府、地方政府、社会保障基金を合わせた概念である。
狭義では、1990年度の14.7%からバブル崩壊後上昇し、2020年度にコロナ対策で急拡大したあと、24年度には20.5%に戻った。1990年度から6%ポイント(4割)の上昇である。







