JALが羽田ダイヤモンド・プレミアラウンジを「ファーストクラス」ラウンジに変えた本当の狙い崎原淳子・JALカスタマー・エクスペリエンス本部副本部長 Photo:DIAMOND

JALは羽田空港の国内線ラウンジ(北ウイング)を全面リニューアルする。ライバルのANAや新幹線に負けない、「上質なおもてなし」を提供すると意気込む。その狙いとは。【ファーストクラスラウンジ編】(ダイヤモンド・ライフ編集部)

JALが羽田ラウンジを
「ファーストクラス」に変えた本当の狙い

 JALは10月8日、羽田空港第1ターミナル北ウイングの国内線ラウンジおよび専用保安検査場をリニューアルオープンする。今回のリニューアルの目玉のひとつが、旧ダイヤモンド・プレミアラウンジを「ファーストクラスラウンジ」へ名称変更し、座席数を約1.4倍に拡張したことだ。

「JALってイイねとお客様に言っていただける機会を増やしたい」「ナンバーワンを目指します」

 華やかな着物姿で報道公開に登壇したのは、崎原淳子・JALカスタマー・エクスペリエンス本部副本部長。物腰柔らかに挨拶した後、ラウンジリニューアルの狙いについて、ハッキリとした口調でこう説明した。

「国内線を取り巻く経営環境は厳しいものの、単なる価格競争ではなく、体験の充実によってJALが選ばれる機会を増やしていく」

「来年度からはファーストクラスを搭載した新機材が飛び始めます。ラウンジは搭乗前の大事な顧客接点。これらは10年先を見据えた重要な投資です」

「ラウンジはまさにJALらしさを打ち出せる、差別化できる場所。他社と切磋琢磨しながら、しっかりとサービス品質を上げていきます」

 ライバルをも意識した回答が出たのも、当然だ。ANA・JALともに国内線は政府支援が無ければ「実質的な赤字」が指摘されている。旅客数はコロナ禍前水準に復活したものの、高単価な出張用途が減り、観光客を取り込むためのセール販売が増えた。新幹線が延伸したことで、国内の移動手段を巡る競争は激しい。また、燃油費・整備費・人件費などコストの上昇も収益を圧迫している。

 そうした状況下、JALは国内線のファーストクラス設定路線を拡大する。新機材ボーイング737-8を今年度中に受け取り、2027年春から運航開始する計画だ。これには「インバウンドのお客様を羽田から地方へ誘客する」(崎原氏)狙いもあるという。

 つまり、新型機材導入で高単価なファーストクラスやインバウンド客を増やすこと、ラウンジも含めた最上級のサービスを提供することで客を囲い込み、苦境の国内線の収益を浮上させるロードマップを描いているのだ。

 ラウンジリニューアルのポイントのひとつが、利用者の多様化に対応した空間設計だ。「ダイニング」「リラクシング」「ワーキング」と、用途に応じてエリアを分けた。詳しくは次ページの写真をチェックしてほしい。

 また、もうひとつのポイントが時間帯で変わる食事だ。「JAL特製焼きカレーパン」などのメニューと写真については『名物はカレーだけじゃない!JALが羽田ラウンジで推す「意外すぎる飲み物』で解説している。

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