自動車模型の展示写真はイメージです Photo:JIJI

「プラモデルは男の子とオジサンの趣味」――そう思っていた筆者に、2001年、意外な依頼が舞い込んだ。「タミヤをテーマにした展覧会を開きたい。ターゲットは10代、20代の女性」。当時、若い女性の間でタミヤのロゴ入りTシャツが人気を集めていたという。半信半疑で企画を進めた筆者が目にした、意外な「タミヤ人気」の正体とは。※本稿は、元テレビ朝日アナウンサーの松井康真『私とプラモデルの半世紀』(中央公論新社)の一部を抜粋・編集したものです。

若い女性にタミヤのロゴが人気?
展覧会の意外なターゲット

 強い使命感で『田宮模型全仕事』出版に全精力を注いでいるうちに、あっという間に1年が過ぎました。そんな中、本が出版された翌年の2001年の年明け早々に、何の前触れもなく1通のメールが私に届きました。

 それは東京のある企画制作会社の担当女性から送られてきたもので、『田宮模型全仕事』や私の田宮模型歴史研究室Webサイトを見て刺激を受け、「全国を巡回するタミヤをテーマにした展覧会を開きたい」という相談でした。

 あまりにも突飛な話ですし、相手がどこまで本気なのか分かりません。何度かメールを交わした後に直接会って話を聞くことになりました。驚いたことにターゲットは10代、20代の女性だというのです。

「今、街を歩く女性にタミヤのロゴが人気でTシャツが流行っています」

「1960年代、70年代のタミヤ製品は、女の子にとっては『かわいい』んです」

 という担当女性の話を聞きながら、最初は半信半疑でした。プラモデルは男の子とオジサンの趣味だと私が思い込んでいたからです。