「あの人は、いつも運がいい」「なぜか次々とチャンスに恵まれている」。周囲にそんな人はいないでしょうか。仕事でも人生でも、思いがけない出会いをきっかけに、大きな成功をつかむ人がいます。一方で、どれだけ努力しても、なかなかチャンスに恵まれない人もいます。では、「運が抜群にいい人」は、普段から何をしているのでしょうか。東大卒業後、コロンビア大学でMBAを取得し、日本マクドナルドCMO、Facebook Japan初代社長などを歴任。51歳から司法試験に挑戦し、57歳で合格した岩下充志氏の著書『夢をかなえる 勉強の地図』から、そのヒントを紹介します。
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「運の良い人間」になる方法
大学受験に受かると、大学に入学できる。免許を取ると、車を運転できる。資格を取ると、その業界で仕事ができる。そうした新しい環境への「参加資格」は、勉強におけるわかりやすいリターンです。
私も、これまで勉強によってさまざまな世界へのパスポートを手にしてきました。東大生の世界。東大卒業生の世界。MBA取得者の世界。トップコンサルの世界。経営者の世界。そして法曹の世界。「英語を話せる」「プログラミングができる」なども一つの世界と言っていいでしょう。
それらの「共通言語を持つサークル(コミュニティ)」に入れたことは、私の人生に多くの貴重な機会をもたらしてくれました。
たとえば、あなたがある会社の営業だったとします。自社の製品やサービスを導入してもらうため、できれば相手企業の決裁権を持つキーマンに直接アプローチしたい。
とはいえ、経営トップや部長クラスといったキーマンのアポイントをやみくもに取ろうとしても会ってすらくれない。
しかし、もし相手企業の経営トップと同じ大学を卒業して「同窓生」というサークルに属していれば、突破口が開けるかもしれません。
共通の知人から紹介を得やすくなったり、アルムナイ(同窓生)ネットワークの集まりで偶然、名刺交換ができたりするかもしれません。たとえ直接の面識がなくても、「同窓」という共通項があるだけで相手の警戒心は解け、会うためのハードルは劇的に下がるものです。
実際、私自身も東大卒のコミュニティで、強力なビジネス人脈ができたり、転職の縁ができたりした経験があります。東大に入学したという一枚の切符が、30年以上経った今も、大きな恩恵をもたらしてくれているのです。
もちろん「同窓」以外にも、何らかの共通のサークルに入ることで、「住む世界が違う」と思っていた人との接点が持てるようになります。
「環境」の恐るべき力
こうした「人とのつながり」や「身を置く環境」が持つ影響力について、今でも心に残っている言葉があります。20代のとき、電通でプラダの営業を担当したご縁で可愛がっていただいていた、当時、プラダジャパン社長だった方の言葉です。
社長はケタ違いに頭が切れ、誰もが一目置く存在の方でした。
その方と「運」の話になり、「運が良くなるには、どうしたらいいですか?」と尋ねてみたのです。
すると、事もなげに「簡単よ。運が良い人の近くにいればいいのよ」とおっしゃいました。
極めてシンプルな言葉ですが、深く胸に残っています。社長の言葉から、どんな環境に身を置くか、どんな人に囲まれるか、それが「自分が到達できる高さ」を決めるのだと学んだのです。
賢い人の中にいれば、賢くなる。お金持ちの中にいれば、お金持ちになる。これは根拠のない話ではありません。
一段高い環境へ行けば、より質の高い人脈とのつながりが生まれ、日常的に飛び交う情報の質も格段に上がります。そして、周囲の人の視座の高さに刺激を受けることで、自らの思考や行動も自然と高いレベルへと引き上げられていく。
つまり、「運が良い人の近くにいたら、運が良くなる」とは、起こるべくして起こる現実的な変化なのです。
もしもあなたが「成功したい」と思うのなら、成功者のいる環境へ仲間入りするのが一番の近道です。
そのためには、成功者のいる環境への参加資格、「パスポート」が必要です。
どうやってそのパスポートを得るかと言えば、そう、勉強です。
勉強によって、新しい世界へのパスポートを手にする。そしてまた次のパスポートを取りに行く。そのくり返しが、あなたのステージを引き上げ続けてくれるでしょう。
勉強によって得られるのは、生まれも育ちも関係なく、誰にでも取得可能なパスポートなのです。






