低金利による経済的な利益、不正を持ちかける業者の存在、そして居住実態の確認の難しさ。こうした要因が重なり、フラット35の不正利用が繰り返される構造が生まれている。

 では、実際にどのような不正の手口が用いられたのか。会計検査院の資料を基に、図解で説明しよう。

住宅ローンで購入した家が
いつの間にかラーメン店に

 フラット35を利用して購入した住宅の一部が、ラーメン店として使われていたケースが発覚した。

 借受者Aは、2階建ての新築戸建て住宅を全て居住用として利用すると申告し、フラット35で5490万円の融資を受けて物件を取得した。

フラット35不適正利用の事例会計検査院の資料を基に作成 Generated by ChatGPT
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 ところが、実地調査で住宅の利用状況を確認したところ、1階の一部がラーメン店として営業していたことが判明。建物には店舗用と居住用とみられる2カ所の出入口が設けられており、住宅の不正利用が疑われた。

 その後、機構に調査を求めた結果、借受者Aが同機構の承諾を得ずに、住宅の一部を店舗として利用していたことが明らかになった。

 さらに、融資を扱った金融機関に提出された間取り図などの資料には、2カ所の出入口に加え、飲食店用の設備とみられる「オーダーカウンター」の記載もあった。

融資申込の1年以上前に
旅館業の営業許可を取得

 フラット35を利用して購入した住宅が、無断で旅館業の施設として使われていたケースが発覚した。

 借受者Bは、3階建ての中古戸建て住宅を全て居住用として利用すると申告し、フラット35を申し込んだ。そして5292万円の融資を受け、物件を取得した。

 ところが、実地調査で住宅の利用状況を確認したところ、1階の玄関扉に旅館業の施設名を記載した貼り紙が掲げられていた。

 このため、民泊などへの不正利用が疑われ、機構に調査を求めた結果、借受者Bが同機構の承諾を得ずに、住宅を旅館業の施設として利用していたことが判明した。

フラット35の不適正利用の事例会計検査院の資料を基に作成 Generated by ChatGPT
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 さらに、自治体のウェブサイトで確認できる情報によると、この物件はフラット35の申し込みから1年以上前に、すでに旅館業の許可を受けていたことも明らかになった。