2025年1月〜12月の輸入量を2024年1月〜12月と比較すると急にマイナス262トン。これはつまり、12月になった途端、緑豆輸入量が激減したことを示している。
その傾向は2026年に入るとさらに顕著になる。同年1月の輸入量は1229トンで25年1月は3009トンなので1780トンが減少。1〜8月の累計では1万9451トンで、前年同期間は2万3780トンなので、25年に比べて4329トンも輸入が減っている。
では、日本のもやし生産を支えている中国産緑豆は、なぜ25年12月を境に急に減り始めたのか。
時期的には高市早苗首相がいわゆる「台湾有事」発言をした直後なので、日中関係の悪化が中国産緑豆輸入に何かしら悪影響を及ぼしたのではないかと思う方もいるだろう。だが、もやし協会の林会長によれば、これは「中国産緑豆の価格高騰」に、日本のもやし生産者たちがついていけなくなったからだという。
「中国産緑豆の1トンあたりの価格は2008年には約10万円だったものが、2025年には約32万円と3倍以上に価格が上がっています。正直、これはもう手が出ないと中国産緑豆の調達をあきらめるもやし生産者が増えているのでしょう」
倒産した「サイキ食品」の閉鎖されたホームページの「もやしが出来るまで」というページには、「中国当局の厳しい検査を受け、 通過した原料のみが輸入されます」とあった。中国産緑豆が価格高騰にいよいよ耐えきれなくなって、事業継続をあきらめてしまった部分もあるのかもしれない。
そこで気になるのは、なぜここまで中国産緑豆が急騰しているのかということだ。林会長は「中国の農村が豊かになった」ということが大きいという。
「我々が中国産緑豆を大量に購入していた時期というのは、中国はまだ途上国で貧しい農家もたくさんいました。そういう人たちが安くて品質のいい緑豆を栽培してくれたんです」
「しかし、中国の工業化が進んで農村から都市部に働きに出る人も増えて、農家の収入が上がりました。そうなると、安い緑豆を作ろうという人が減っていく。トウモロコシとかもっと儲かる農作物へ転作しちゃっているんですね」
この中国の緑豆農家自体が減少しているというトレンドの中で、日本のもやし生産者が近年、新たな緑豆産地として注目をしているのが、ミャンマーとアフリカのマダガスカルだ。
前出・農林水産物輸出入情報・概況でも緑豆の2025年輸入は5万4132トンのうち2万5026トンと約46%はいまだに中国産が占めているが、次いで多いのはミャンマーの1万9460トンで約36%。マダガスカルの4120トンで約8%となっている。







