自分が働きやすいように“環境を変えていく視点”を持つ
さらに重要なのが“働く環境のセルフデザイン”だ。ハーバード大学の有名な研究では、裁量権が乏しくストレスフルな職場にいる従業員は、風邪やインフルエンザにかかる確率が1.6倍に跳ね上がると報告されている。言いかえれば、「心理的安全性」が低い環境は免疫力を奪うということだ。
「カルチャーフィット」という言葉がある。これはその人のメンタリティが組織に合うかどうか、という意味だが、私に言わせれば優秀であればどんなカルチャーにもフィットする(事業が目指す理念や信念にフィットするかはまた別だ)。
トップパフォーマーたちは、心理的安全性が低いというリスクを単に嘆くのではなく、自分の影響可能な範囲で積極的に改善する。そして、どうにもならないときは転職する。
具体的には「優先タスクをすり合わせる」「コミュニケーションスタイルをお互い理解する」「会議の目的とゴールを明文化して無駄な議論を排除する」など、ストレスの種を“仕組み”で潰していく。
職場文化は与えられるものではなく、自分から適応し、ときに自分から変えていく対象だと腹を括るからこそ、余計な精神疲労を背負わずに済むわけだ。
どんなに本気であってもウイルスは容赦なく襲ってくる。なにより発熱した身体で無理に出社すれば周囲にとっては迷惑以外の何物でもない。だから、どうしても体調を崩したときは、遠慮なく休む―その判断を迅速に下すこともプロフェッショナルの要件だ。あなたが風邪をひいたからと言って、あなたが本気ではないと私は決して思わない。
しかし、本気という言葉を「根性」のメタファーとしてではなく、「自分の価値を最大化する意志」と再定義すれば、「本気なら風邪をひかない」は決して暴論ではないはずだ。
体調管理の総合力が高い人ほど“結果として”病欠が少ないのは事実だ。少し厳しいことを言ってしまったかもしれないが、この記事を読むくらい仕事に向き合おうとしている皆さんであれば、この意図は十分に伝わるのではないだろうか。
無理や我慢をする必要はない。ただ、自分でコントロールできることはないか。そんな視点を持ってみてほしい。








