3つ目は、起業準備の進捗状況を確認できるということです。起業を実現するためには、計画的にさまざまな行動を起こすことが必要ですが、今どこまでできているのかをチェックすることによって、着実に起業実現に近づくことができるのです。

 最近は、記録するツールとして、紙のノートではなくパソコンやiPadなどのIT機器を活用する人も増えていますが、私は手書きのノートがもっとも有効だと考えています。なぜなら、自分の手で文字を書くという行為が脳の活性化につながり、クリエイティブな発想が生まれやすいからです。

 iPadやスマホのアプリには、手書きでメモが書けるものもありますが、使い勝手はノートのほうが勝ります。さらに、手書きのノートにはデジタルツールにない優位性があります。それは、あとで見返した場合に、書いたときの気持ちをまざまざと思い出させてくれるということです。

 実は、起業に関しては、この「気持ち」、つまりマインドの保ち方がとても重要な要素になります。起業に二の足を踏む原因の1つが、「失敗して路頭に迷ってしまったらどうしよう」というような不安ですよね。起業準備の過程では、不安と、起業への熱い思いが交錯して、悩んでしまう日々が続くものです。その気持ちの葛藤を乗り越えた人だけが、起業という夢を実現することができます。

 さらに、起業したあとも、常に高いモチベーションを保つことが、事業を継続するカギとなります。だからこそ起業準備では、ノートを活用し、手書きの文字を通じて自分の気持ちを整理することが非常に有効なのです。

次回は9月10日公開予定です。


◆好評発売中!

1年で3割が廃業!?<br />起業家が陥る落とし穴とは?

起業は1冊のノートから始めなさい

独立したければ、まず1冊のノートを用意しなさい。なぜなら、うまくいっている起業家は、準備過程を記録しているから。逆に、起業で失敗する人は、記録を残していないことがほとんど。成功する人はノートに何を書いているのかを中心に、起業のポイントを抽出する。事業プラン、スケジュール、資金計画、マーケティングなど成功に導くためのノウハウ満載。

ご購入はこちら!⇒[Amazon.co.jp] [紀伊國屋書店BookWeb] [楽天ブックス