(1)家族の事情
家族のタイミングはもっとも重要です。起業することで転居を伴うなどの事情があれば、子どもの学校の問題などが関わってきます。また、できれば大学進学など、学費がかさむタイミングは避けたほうが無難といえます。
(2)起業準備に要する期間を考慮
当然、起業準備にかかる期間も考慮しなくてはなりません。本書で説明する重要な準備は十分にやっておく必要があります。ただし、準備の期間が長すぎるのは禁物です。起業を現実化させるためには、1年から長くても3年以内にすることが重要です。それ以上長いと、準備した内容が陳腐化して時代に合わなくなり、結局、起業できない可能性が出てきてしまいます。
(3)今の仕事のタイミング
勤めている会社はできるだけ円満に退社するほうがいいでしょう。起業後も継続的につながりやすくなるからです。元勤務先は、取引先や情報をもらう先として重要な意味をもつことが多いのです。
そのため、あなたがいるポジションから考えて、ほかの人に迷惑をかけないなど、タイミングのいい時期を選んでください。とくに、管理職など責任ある立場にいるなら、年度末や人事異動の時期などがいいかもしれません。
また、たとえば重要なプロジェクトに携わっている場合は、それが終了する時期にすべきでしょう。プロジェクトをやり遂げることは、事業の経営においても役立ついい経験になるからです。
以上の観点を考慮して最適な独立日を決めてください。