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家庭用ゲーム機は「オワコン」なのか?
コアユーザー層と籠城するソニーのプレステビジネス

小山友介 [芝浦工業大学システム理工学部教授],石島照代 [ジャーナリスト]
【第41回】 2013年9月18日
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(N=2060)

 半数以上の回答者が3種類全てのハードで遊んでいると回答、家庭用ゲームのみ遊んでいるという回答も15%程度あった一方で、家庭用ゲームを全く遊ばないという回答は8%にとどまった。この結果から見えてくることは、継続的なゲームユーザーは、ソーシャルゲームを家庭用ゲームとは「別腹」として消費しているのである。ただし、「別腹」の量がかなり多いため家庭用パッケージゲームの市場規模は2010年と比べると10%以上減少したが、家庭用ゲーム機市場はいまだに2746億円の市場規模を保っている(2012年CESA調査)。これ以上の市場規模縮小を避けつつ、継続的に利益を上げることを狙うのは決しておかしな事ではない。

ハードの体感価格を下げて
アップルとの勝負に持ち込みたいソニー

 とはいえ、市場規模縮小を避けつつ、継続的に利益を上げることは、ソニー、任天堂の共通した経営課題である。そこでネックになるのがゲーム機本体(ハード)の価格だ。「プレイヤーはゲームを遊びたいので仕方なくハードを買う」という任天堂の山内溥元社長の言葉どおり、ゲームユーザーといえど初期投資は安いに越したことはない。

 そこで、先ほどの調査でゲームユーザーが各ハードに対してどんな体感価格を持っているのかも聞いてみた。

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小山友介
[芝浦工業大学システム理工学部教授]

1973年生まれ。芝浦工業大学システム理工学部教授。2002年京都大学大学院博士課程修了。博士(経済学)。東京工業大学助教等を経て現職。東工大時代に経済シミュレーション研究に従事、そこで学んだコンピュータサイエンスの知識を生かしてゲーム産業研究を行なう。専門はゲーム産業を中心としたコンテンツ産業論と社会情報学。2016年6月末に『日本デジタルゲーム産業史』 (人文書院)を刊行。

石島照代
[ジャーナリスト]

1972年生まれ。早稲田大学教育学部教育心理学専修を経て、東京大学大学院教育学研究科修士課程在籍中。1999年からゲーム業界ウォッチャーとしての活動を始める。著書に『ゲーム業界の歩き方』(ダイヤモンド社刊)。「コンテンツの配信元もユーザーも、社会的にサステナブルである方法」を検討するために、ゲーム業界サイドだけでなく、ユーザー育成に関わる、教育と社会的養護(児童福祉)の視点からの取材も行う。Photo by 岡村夏林

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ゲームソフトをゲーム専用機だけで遊ぶ時代は終わった。ゲーム機を飛び出し、“コンテンツ”のひとつとしてゲームソフトがあらゆる端末で活躍する時代の、デジタルエンターテインメントコンテンツビジネスの行方を追う。

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