そんなこともあって消耗が少なくて済む投球数、回復可能な登板間隔の制限規定を設けているというわけだ。

米国民はWBCに興味なし?
国によって大きな“温度差”

 MLBの各球団同様、開催国のアメリカ国民もWBCには熱くなっていない。第1ラウンドの平均視聴率は2%程度。野球発祥の国でありMLBがあるアメリカが野球最強国であるのは当然であり、今さらWBCをやる必要はないという感覚なのだ。

 それよりも大事なのはMLBのレギュラーシーズン。自分が応援している地元チームの今季の成績の方が気になる。MLBの球団と同様、冷めた目でWBCを見ているのである。

 その点、日本は逆だ。WBCの視聴率はどの試合も30%超。プロ野球に対しては冷めているのに日本代表戦となると盛り上がる。これは韓国も同様だし、社会主義国家で選手は国の支援を受けて頑張るステートアマであるキューバもそう。WBCへの対し方は国によって“温度差”がかなりあるのだ。

 日本のように盛り上がっている国は、国の名誉のために全力を尽くすのが当然と考える。だから、投球数や登板間隔の制限に違和感を持つ。一方、アメリカはそれを当然と考える。この温度差が、サッカーのワールドカップのような熱気が生まれない原因となっているともいえる。

 それでいてアメリカが途中で敗退するようなことがあったら、アメリカ国内はさらにシラけるだろう。「WBCなんかやらなくていい」という声が起こることも考えられる。

 ともあれ今のところ侍ジャパンはWBCのルールを受け入れながら、うまく戦っている。キューバを破ったことで連覇の可能性も見えてきた。日本人から見ればスッキリしないことが多い大会だが、今は特別ルールも試合を面白くする材料と考え、国同士の真剣勝負を楽しむべきなのかもしれない。