「巨人打線が何も考えていなかったから」
とはどういう意味?

 さて、ここまでお読みになった方は、こう反論するかもしれない。

「第6戦で巨人は田中を攻略し、連勝を止めたではないか」

 たしかに、巨人は田中から4点を奪って逆転勝ち。今年はじめて田中に土をつけた。
 しかし、私に言わせれば、巨人打線が田中を倒すことができたのは、創意工夫して田中を「攻略」したからではない。いささか逆説めくが、こういう理由だ。

「巨人打線が何も考えていなかったから」

 どういう意味か──それはぜひとも『野生の教育論』で確かめていただきたいと思う。

 次回は、レギュラーシーズン開幕24連勝を飾ったマー君こと、田中将大がなぜ「連勝記録世界新」を達成できたか。その秘密に迫ってみたいと思う。

 次回の更新は12月11日の予定です。


<新刊書籍のお知らせ>
『野生の教育論』 野村克也 著

【第2回】<br />“野生”を感じさせなかった「楽天vs巨人」<br />2013日本シリーズ

2013年日本シリーズ「楽天vs巨人」を徹底解説!
知将・野村克也がなぜいま、「野生の教育論」を語るのか?
田中将大の「連勝記録世界新」は、いかにして生まれたのか?
日本シリーズでの「女房役」嶋基宏リードの評価はいかに?
相次いで引退表明した、宮本慎也、山﨑武司、桧山進次郎、石井一久は、なぜ40歳超まで現役を続けられたのか?
「理」を重んじる野村克也の「真の野生」が凝縮した集大成。
“眠った野生”に火をつける言葉!

『野生の教育論―闘争心と教養をどう磨くか』目次
◆【プロローグ】 なぜ、私が「野生の教育論」を語るのか
◆【第1章】 野生とは「闘争心×教養」である
◆【第2章】 マー君、神の子、不思議な子――「連勝記録世界新」は、いかにして生まれたのか?
◆【第3章】 野生を支える「教養」をどう磨くか
◆【第4章】 選手や部下の悔しさを引き出し、“眠った野生"に火をつける言葉
◆【第5章】 我慢力と感謝の心の育て方
◆【第6章】 小事が大事を生む
◆【エピローグ】 美意識と自己肯定で強く生きる

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