コレクションや思い出の品も管理。まるでネット上の押し入れのようだ。スマホでもチェック可能(提供:寺田倉庫)

 ネット上で預かり品を管理する収納サービス「minikura(ミニクラ)」が話題を呼んでいる。このサービスは、最大20kgまで入る段ボールを1箱月額200円で保管する「HAKO(ハコ)」、1箱最大30点、20kgまでを月額250円で保管、さらに各アイテムをスタッフが写真撮影してリスト化する「MONO(モノ)」を基本サービスとする。

 2012年の9月スタート以来、着実に利用者を伸ばし、現在会員数約13万人、保管箱数は約27万個に達している。

 人気の要因となったのが、預けた品物をネット上で見られる「MONO」サービスの斬新さだ。しかし実行するにあたり、ミニクラを運営する寺田倉庫では、大きな決断が必要だったと言う。「倉庫会社がお客様からお預かりした箱を開けるというのは極めて非常識。すごく抵抗がありました」と語るのは、寺田倉庫経営企画部の福島隆顕氏。1点1点撮影してサーバに上げる手間もかなりの労力だと想像できる。

 しかしこのサービスが、とくにフィギアやプラモなどの膨大なアイテムをもつコレクターたちに支持された。「大切なコレクションを画像で見られ、空調完備の倉庫で保管できる安心感。さらに、結婚してお子さんもできて、コレクションの収納場所に困った方々のニーズに合致しました」(福島氏)

 その後も、衣服をクリーニングして保管するクリーニングパックやワインを最適な環境下で管理保管できるワインセラーなど、きめ細かなサービスを追加している。

360度写真でヤフオクに簡単出品

「ヤフオク」との提携によって、倉庫ビジネスの新展開を図る(提供:寺田倉庫)

 そして、今年9月にヤフオク(ヤフー)との提携が実現。ユーザーは、ミニクラに預けた品物をそのままヤフオクに出品できるようになった。すでに1500点以上が出品されていると言う。

「出品者にとっては、写真のクオリティが非常に重要です。私たちは商品の360度写真を撮影し、落札率向上に貢献しています」(福島氏)。

 コレクションの管理だけでなく、不要なコレクションの転売にも利用できる、至れり尽くせりのサービスが支持を広げている理由だろう。

 今後は、住宅関連企業などとも提携を考えている。例えば収納スペースの少ない物件に、オプションとしてミニクラを付けるなどのサービスを企画中という。

「利用者の年代や属性別にどんな品物を預けているかといったデータも生かしていきたい」(福島氏)と言うように、マーケティング領域への進出も視野に入れているようだ。

(加藤 力/5時から作家塾(R)