毎回30%近い高視聴率を記録するのが箱根駅伝だ。ちなみに2013年1月2・3日に行われた第89回大会の平均視聴率は往路29.1%、復路27.9%(ビデオリサーチ・関東地区)。この往路の29.1%は6月のW杯アジア最終予選のオーストラリア戦、3月のワールドベースボールクラシック2次ラウンドのオランダとの2試合に次いで年間4位。日本シリーズで東北楽天が巨人を破って日本一になった試合より高いのだ。

 スタートからゴールまで6時間近く、この高視聴率を維持するのだからすごい。新春の東京―箱根間約110キロを母校の名誉をかけて走る若者たちの姿に、長距離のリレー競技であるがゆえにしばしば起こり得るアクシデントやドラマに酔い痴れたいという人が多いのだろう。

2013年は番狂わせに泣いたが
やはり駒澤大が優勝候補の筆頭

 そして前回は実際にドラマがあった。選手の持ちタイムなどのデータから見た下馬評では駒沢大と東洋大の2強対決。だが、その予想を覆して、総合優勝を勝ち取ったのは前々回で19位に沈んでシード権を失い、予選から勝ち上がった日体大だった。区間賞を獲得したのは5区、箱根の山登りを担当した服部翔大ひとりだが、あとの9人も大きく崩れることはなく、全員の力を結集して30年ぶりの総合優勝を勝ち取った。

 今回はその日体大と相変わらず選手層の厚い駒沢大、東洋大の3強の優勝争いといわれているが、前回のケースを考えれば、そうなるとは限らない。3強を追う勢力にあげられる早稲田大、明治大、山梨学院大、青山学院大、帝京大や、予選会から勝ち上がった大学(13校)にも優勝や上位進出の可能性はあるのではないだろうか。

 ともあれ1月2日(往路)、3日(復路)の観戦を楽しむための基本的なデータを紹介しておこう。まず前回と、前哨戦ともいえる「出雲全日本大学選抜駅伝」と「全日本大学駅伝」の上位成績。