上田 福田内閣の支持率低下に加えて、アメリカ大統領選挙や洞爺湖サミットなどのイベントが重なるため、「世界のリーダー」に注目が集まっています。そこで、今回のテーマは「リーダーシップ論」。果たして今、望まれているのはどんなリーダーなのか。

 まずは、東京の渋谷、原宿、銀座、新橋で200人の街頭アンケートを行ないました。「歴史上、最も優れたリーダーは誰?」というアンケートを行なった結果、第3位は「坂本龍馬」となりました。

上田 僕は、手柄を自分だけのものにしようとしなかったところがリーダーとして優れていたと思います。「亀山社中」という、日本で初めての株式会社を作ったことでも知られていますよね。さて、第2位は「徳川家康」ですか。

竹中 一般には、家康よりも秀吉のほうが人気がありますけどね。やはり、国民は安定を求めているのかもしれません。家康は強烈なリーダーシップはないですが、支配者としては右に出る人がいませんでした。

常識に捉われないリーダーを!
共鳴するのは「浜口雄幸元総理」

上田 そして、第1位はやはり「織田信長」。たしかに強烈なキャラクターです。ちなみに小泉純一郎元総理は、よく「信長型」と言われていましたね。

竹中 信長や龍馬に共通するのは、「常識にとらわれない」イメージ。「天才は常識のレールに乗らないもの」という言葉がありますが、常識を超えないと本当のリーダーにはなれないのでしょう。でも、こんな人が友達や家族にいたら大変だと思いますけど(笑)。

上田 竹中さん自身が「魅力的なリーダー」だと思う人物は誰ですか?

竹中 経済人なら、ズバリ、戦前の総理で1930年に「金解禁」(金輸出解禁)を行なった浜口雄幸さんです。もう1人は、私が仕えた小泉純一郎元総理。たしか、以前小泉さんも「尊敬する人物」に浜口さんの名前を挙げていたと思います。