河野議員の主張は間違い
消費者の負担は変わらない

 また、自然エネルギー財団のレポートにも、次のように記載されている。

1)石油火力発電の運転単価や卸電力価格が回避可能費用単価の指標となる。これらの指標をもとに回避可能費用を試算すると、全電源平均運転単価ベースのものよりも1000億円以上高くなる。

2)全電源平均運転単価ベースで回避可能費用を試算すると、石油火力の運転単価や卸電力価格ベースのものよりも賦課金が約1100億円から約1400億円過大になっている(後略)。

 両者ともほぼ同じ主張であり、端的には『回避可能費用が実態に比べて過小であり、再生エネ賦課金は13年度において1000億円以上も過大になっている』という趣旨のようだ。

 先ず、河野議員の主張のうち、『電力消費者は700億円から1000億円以上もぶったくられ、その分が電力会社の懐に入っている』という認識は誤りである。早急に訂正すべきだ。理由は以下の通りだ。

 先述の再生エネ賦課金単価の式(☆)を見ていただきたい。回避可能費用を卸電力価格方式にすれば、再生エネ賦課金は確かに安くなる。しかし、回避可能費用とは、電力会社からすると、消費者に販売する電気の仕入れ価格だ。卸電力価格方式を採用すれば、仕入れ価格が上がるため、電気料金の原価も上がる。ということは、再生エネ賦課金が安くなる分だけ、電気料金は上がる。

 要するに、消費者の負担は何ら変わらないのだ。式(☆)を次のように変形してみればすぐに分かることだ。

再生エネ賦課金 + 回避可能費用見込額 = 買取総額見込額+費用負担調整機関の事務費見込額 ・・・ (☆☆)

「再生エネ賦課金」は電気料金に上乗せされ、「回避可能費用見込額」は電気料金原価の一部となる。つまり、この式(☆☆)の左辺は、消費者負担額の合計であり、式(☆☆)の右辺の「買取総額費用見込額+費用負担調整機関の事務費見込額」を変更しない限り、回避可能費用の算定方法を変更しても、消費者負担額は変わらないのだ。もちろん、電力会社は得するわけでも何でもない。