2013年10月にサムライスタートアップアイランドで開催され、大きな関心を集めたStart-up Nation Meetupの第2回が、2014年1月14日に開催された。共催者のイスラテック・加藤氏やサムライインキュベート・榊原氏らによるパネルディスカッションをレポートする。(まとめはダイヤモンド社書籍編集局)

イスラエルの起業家と日本企業をつなぐ

 Start-up Nation(起業国家)として注目されるイスラエル。イスラエルの技術と日本企業をつなぐイスラテックと、インキュベーターとして多くの起業家を輩出するサムライインキュベートが共催で開くStart-up Nation Meetupが2回目を迎えた。

第1回同様、イスラテック代表・加藤スティーブ氏によるイスラエル経済の基礎知識のお話ののち、今年から活況を呈する分野として教育系とサイバーセキュリティ関連のスタートアップが挙げられた。

 次に、サムライインキュベート代表取締役CEOの榊原健太郎氏と同社海外担当の安藤庄平氏から、2013年12月にグーグル・イスラエルで開催された第2回サムライベンチャーサミット・イン・イスラエルの報告があった。このイベントの目的は、イスラエルの起業家と日本企業をどうつなぐか、現地ベンチャーキャピタル(VC)とどう連携するか、課題とニーズを発掘しようというもの。

 現地の起業家、投資家など80名ほどが集まり、活発な意見交換がなされたが、古いステレオタイプな日本企業のイメージをいまだに持っている人もおり、「最初の訪問でビジネスの話をしてはいけない。お酒の席を断ってはいけない」と発言するパネラーに、日本人参加者が驚かされる場面もあった。

 イスラエル企業が日本に求めるのはユーザーとマーケット・パートナーで、日本市場へのアクセスがほしいという要望が多かったという。

 また、イスラエルのスタートアップ支援に関しては、VCは10億~20億円という大規模な投資、シード段階での投資はエンジェルが複数で数百万ずつ、1億円ぐらいまで投資しているとのこと、サムライインキュベートもこれまで日本国内で行ってきたのと同様、現地企業にシード段階から投資することを検討している。