ROEはアテにならない!
その決定的な理由
先ほどの7つの視点を少し掘り下げると、
「安全性」⇒会社に不良債権がないかどうか
「収益力」⇒長期的な儲けの力があるかどうか
「安定性」⇒利益が出やすい体質かどうか
「市場リスク」⇒リスク分散できているかどうか
「企業の底力」⇒経営改革時における、リストラ(人件費削減)への姿勢
「将来性」⇒将来への投資をしっかり行っているかどうか
「内部統制」⇒企業の不正リスクがあるかどうか
このように表現することができます。これらはすべて、決算書から読み取ることが可能です。
今の世の中は、ROE(株主資本利益率)全盛の時代です。ROEを高める経営こそがよい経営であると言われています。しかし、ROEとはあくまで、株主にとっての、「投資の収益性」を表す指標に過ぎません。
私の経験から言うと、ROEを高める努力をしてもいい会社になれるわけではありません。ROEが高くなくても、いい会社はたくさんあります。いい会社、やばい会社を見抜くためには、ROEのような単一の指標で判断するのではなく、もっと多角的な視点からの分析が必要なのです。
(次回掲載は、2月18日予定です)
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本書の著者、大畑氏は銀行と監査法人で、上場企業から中小・零細企業まで、のべ数百社の財務分析に携わってきました。銀行では、「貸付審査の観点から会社を見る目」を養い、監査法人では「不適切な会計処理を見抜く」という経験を重ねてきました。2つの異なる経験から「決算書から会社を見抜く、7つの視点」が生まれたのです。その7つの視点とは、以下の通りです。
「安全性」「収益力」「安定性」「市場リスク」
「企業の底力」「将来性」「内部統制」
本書の「7つの視点」を使えば、短期的な「儲けの力」はもちろん、
長期的な企業の成長性、存続すらも把握することができます!
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