カルロス・ゴーン氏による日産自動車の改革について詳しく知るために、損益分岐点の構造を調べる宿題を出された経太くんと有価さん。改革の秘密は、どうも外注先にあるようです。
損益分岐点を越えた売上げが、
そのまま営業利益につながる
先生 どうだね、ゴーン・マジックの秘密をつきとめるために損益分岐点の構造を解明する宿題、やってきたかね。
経太 おどろきました。日産の平成11年度の損益分岐点は136.7万台なので、133万台売っても赤字でした。
ところがその分岐点が93.5万台に下がりました。
93.5万台売れば、平成13年度の期間経費(いわゆる固定費)はすべてまかなってしまうので、それ以上の売上げ、つまり127.3万台-93.5万台(ほぼイコール)33.8万台分の貢献利益は、すべて営業利益となって残ります。
13年度の1台あたりの貢献利益は71.7万円ですから
71.7万円×33.8万台=2,423億円(万×万=億)
ぴったし計算が合います。
有価 私も分岐点を越えた分が利益となる、という実感がわきました。
構造的な赤字の時は、まず損益分岐の内容をしっかり解析して分岐点を下げることが大切なのですね。