先日、日本マクドナルドホールディングスの原田泳幸会長兼CEOが、代表権のない会長に退きました。2004年の就任から好業績を叩き出し続けた原田氏の退任は、大きなニュースになりました。本日は決算書を通して、日本マクドナルドホールディングスの抱える問題点を分析していきます。
日本マクドナルドの問題を、
決算書から読み解く!
先日、日本マクドナルドホールディングスの原田泳幸会長兼CEOが、代表権のない会長に退きました。最近の同社における「業績不振」の責任を取ったものと受け止められています。
確かに同社の売上は、当期第三四半期(平成25年9月期)で前年同期(平成24年9月期)対比約10%の減少となっているほか、利益率も軒並み悪化しています。
売上低迷の原因について、同社の四半期報告書では「IEOマーケットの縮小」、つまり外食市場の縮小が原因であるとしています。また、同社の商品が消費者に飽きられ、他の外食やコンビニエンスストアに顧客が流出しているためとも言われていますが、本当にそれでよいのでしょうか。
しかし、同業のモスフードサービスの今期の売上高は、第一四半期から第三四半期(平成25年4月~12月期)まで一貫して前年同期対比増加傾向(第一四半期:+6.3%、第二四半期:+6.3%、第三四半期:+4.4%)にあり、単純に外食市場の縮小が売上低迷の要因と片付けることはできません。
日本マクドナルドの売上低迷の謎を解くヒントは「販売費及び一般管理費(販管費)」にあります。詳しく見ていきましょう。