5.自分を律するルールを作る
中小企業の社長の多くが、自社の筆頭株主でもあります。いわば、オーナー社長です。
上場企業であれば、赤字を出した途端、また黒字であっても業績が伸び悩んだ時は、即座に社長交代しなければなりません。先日、ミクシィでも就任わずか1年での社長交代がありましたが、これは中小企業では考えられない人事と言えます。
このように、中小企業の場合は、仮に赤字になっても社長がとがめられるわけではありません。取引銀行が追加融資を拒む場合はありますが、事業承継を除いて社長交代を要求することはまずありません。
では、どうするか? 結論としては、社長自身が自分で自分を律するしか道は無いのです。
その為に有効な手段としてオススメなのが、社内外に公表できるルールを作ることです。
「○○します!」というものでも構いませんし、「○○しません!」というものでも構いません。
特に、会社経営では「○○しません!」としないことを決めると、より効果的です。
・経費に私的な経費を入れません!
・交際費は、売上につながるもの以外、経費に入れません!
・社用車で高級外車は買いません!
・同業者団体、異業種団体等の特定の団体に入りません!
・夜9時以降は残業しません!
・集中タイムは電話しません!
等々、財務に関するもの以外でも構いません。
なぜ公表する必要があるかと言いますと、公表することで、社内外にルールを守ってもらうよう働きかけることができるからです。
不思議ですが、このルールを公表して運用しようとすると、社長はもちろん、社員や得意先、取引先にも次第に認知してもらえるようになり、社長自身が自分を律するムード作りが自然と醸成されるようになるからです。
自分を律する方法は様々ですが、自分を律する人しか黒字社長になれないのは紛れもない事実です。
(つづく)
※本連載は(月)(水)(金)に掲載いたします。
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