小利口なヤツになるな!

堀江 僕も最近、若い人から「夢がないんですけど、どうしたらいいでしょう?」と聞かれるんですよ。

三田 ああー、多いですね。

「小利口なヤツにならず、行動できるバカになってほしい」という若い人へのメッセージで意気投合した二人。

堀江 でも、それって夢から目を背けてるだけなんです。「堀北真希ちゃんと付き合いたい!」なんて、すっごくわかりやすい夢じゃないですか。そういう夢は誰だって持ってるはずで、「だったら、彼女と付き合えるだけの男になれよ」という話でしょ。

三田 僕も講演会に行くと「もっと身の丈に合った目標を掲げたほうがいいと思うんです」とか言われるんです。

堀江 身の丈とか、身の程を知れとか、日本人は大好きですよね。

三田 そこで僕が聞き返すのは「その身の丈って誰が測ったの?」ということ。要するに、自分で勝手に限界を決めてるだけなんですよね。失敗するのが怖いから。

堀江 失敗した人を見て「身の丈に合わないことをしたから失敗したんだ」とか批判する人がいるけど、それは絶対に違うんです。むしろ成功する人は、みんな身の丈に合わないチャレンジをしてるんですから。

三田 そこに気づいた人は東大を受験して、気づかない人はA判定が出た安全パイの大学しか受けない。

堀江 よく言うんですけど、世の中の社長ってみんな「バカ」なんですよ。僕の周りにいる経営者も、本当の天才なんてほとんどいない。「そんなんで大丈夫なの?」と心配になるくらい、抜けてたりする。でも、行動力だけはズバ抜けてて、そういう人たちが世の中を動かしてるんです。とんでもない天才か、とんでもない大バカか。中間の「小利口」な人たちは経営者にならない。みんな無難な道を選ぶんです。

三田 なるほど。「小利口なヤツになるな!」はわかりやすいメッセージですね。

堀江 天才じゃなくてもいいから、行動できる「バカ」になってほしい。

三田 そして大事なのは、勇気を持って行動した「バカ」な人たちを応援できる社会。結局、それが「投資」ということですから。

(終わり)


【編集部からのお知らせ】

堀江貴文著『ゼロ──なにもない自分に小さなイチを足していく

【内容紹介】

定価(本体1400円+税)、46判並製、240ページ、ISBN:978-4-478-02580-2

誰もが最初は「ゼロ」からスタートする。
失敗しても、またゼロに戻るだけだ。
決してマイナスにはならない。
だから、一歩を踏み出すことを恐れず、前へ進もう。

堀江貴文はなぜ、逮捕され、すべてを失っても、希望を捨てないのか?
ふたたび「ゼロ」となって、なにかを演じる必要もなくなった堀江氏がはじめて素直に、ありのままの心で語る、「働くこと」の意味と、そこから生まれる「希望」について。

【本書の主な目次】
第0章 それでも僕は働きたい
第1章 働きなさい、と母は言った──仕事との出会い
第2章 仕事を選び、自分を選ぶ──迷い、そして選択
第3章 カネのために働くのか?──「もらう」から「稼ぐ」へ
第4章 自立の先にあるつながり──孤独と向き合う強さ
第5章 僕が働くほんとうの理由──未来には希望しかない

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