「勇気」というキーワードをもとに彼女たちが語る、人生の選択、キャリアの分岐などの悩みを抱える人たちへのメッセージ。「足りないのはお金でも経験でもなく勇気」という言葉の意味とは?なぜ、一歩を踏み出す勇気とは?安藤美冬×白木夏子『自分のために生きる勇気』刊行記念対談前編!(構成・田中裕子)

なぜ一歩を踏み出す勇気を持てたのか?

安藤美冬さん(以下敬称略) 夏子さんとは先日(編集部注:3/20~3/23)沖縄で開催されたG1サミットでお会いしたばかりですね。

白木夏子さん(以下敬称略) そうですね。今日は美冬さんと対談できること、とても楽しみにしていました。

安藤美冬(あんどうみふゆ)
起業家/コラムニスト/Japan in Depth副編集長/多摩大学経営情報学部非常勤講師 株式会社スプリー代表。1980年生まれ、東京育ち。慶応義塾大学卒業後、集英社を経て現職。ソーシャルメディアでの発信を駆使し、肩書や専門領域にとらわれずに多種多様な仕事を手がける独自のノマドワーク&ライフスタイル実践者。『自分をつくる学校』学長、講談社『ミスiD(アイドル)2014』選考委員、雑誌『DRESS』の「女の内閣」働き方担当相などを務めるほか、商品企画、コラム執筆、イベント出演など幅広く活動中。多摩大学経営情報学部「SNS社会論」非常勤講師。Japan in Depth副編集長。TBS系列『情熱大陸』、NHK Eテレ『ニッポンのジレンマ』などメディア出演多数。著書に7万部突破の『冒険に出よう』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。
公式ホームページ:http://andomifuyu.com

安藤 私、実はずっと夏子さんのことを追いかけていたんです。まだエシカルという言葉も日本に浸透していない、HASUNAを立ち上げられたばかりのころに雑誌に載っている夏子さんを見かけて。

白木 ええっ。そうなんですね。

安藤 「人にも地球にも優しい」というコンセプトで、しかも心から美しいと思えるデザインのジュエリーをつくられていて、「この人すごい! 気になる!」と。それからずっと夏子さんがメディアに出られるたびに注目していましたし、ジュエリーの新作もチェックしていました。

白木 うわあ、恥ずかしい。でも嬉しいです。

安藤 だから、今回『自分のために生きる勇気』という本を書かれたと聞いて、すごく楽しみだったんです。実際、読んでみると夏子さんらしい印象的な言葉が並んでいて、今の私の心にまっすぐに響く本でした。

白木 ありがとうございます。

安藤 どうして夏子さんがHASUNAを立ち上げようと決断したのか、どうやって鉱山と取引をしているのか、なぜいつも凛としているのか……今まで感じていた疑問がすっと腹に落ちたんです。
まず、タイトルに引きこまれたのですが、なぜこのタイトルにしたのですか?

白木 この本を書くにあたって自分のやってきたことを振り返って、今、何をいちばん伝えたいか? といろいろ考えたんです。伝えたいことはたくさんあったのですが、軸になっていたのは一歩を踏み出す『勇気』だと思って。

安藤 「勇気」。これって今の時代のキーワードですよね。