ヤン氏は大企業が欲しがっているアフリカ市場におけるビジネスノウハウや情報を持っているという手札で、GDFスエズ社にアプローチしたのである。

一方のGDFスエズ社は、アフリカにも現地法人を有しているものの、アフリカ市場向けのビジネス戦略をどう打ち立てていくべきか、悩みを抱えていた時期でもあった。GDFスエズ社にとってみれば、EGGエネルギー社のアプローチは大いにそそられるものであっただろう。

「EGGエネルギー社へのインパクト・インベストメントの実行は、GDFスエズが必要とする知識やノウハウを得るというメリットも十分あると判断しました」と語るGDFスエズ社のヴィンコット氏

ヴィンコット アフリカ市場の電力・エネルギービジネスというのは、データや情報が少ない、いわばブラックボックス状態。でも、アフリカ経済の成長を考えれば、GDFスエズとしても無視できない市場です。GDFスエズ社のアフリカ市場戦略を立てるためには、アフリカでのビジネスモデルを理解し、オペレーションのノウハウを体得し、なおかつ現地で人脈形成をすることが必要だと考えていました。

 そんな時にEGGエネルギー社に出会ったのです。彼らへのインパクト・インベストメントの実行は、GDFスエズが必要とする知識やノウハウを得るというメリットも十分あると判断しました。

GDFスエズ社は2011年12月に、EGGエネルギー社へ25万ユーロの投資を実行した。

お金だけじゃない
GDFスエズ社だからこそのメリット

 ではEGGエネルギー社が感じるGDFスエズ社からの投資を受けるメリットとは何だろうか?

ヤン それはお金だけの話ではありません。EGGエネルギー社の財務上の課題やエネルギー関連の技術、物流面でのノウハウを提供してくれることが、大きなメリットだと思っています。