日本のロックの金字塔

 Superflyは、欧米のロック黄金時代への強烈な憧れを抱く日本のロックが到達した最高地点です。

 ロックは、1965年から75年の10年間で単なる娯楽から現代の芸術の域にまで発展しました。ビートルズやローリング・ストーンズをはじめ、天才鬼才がひしめき合う時代でした。変革の速度が凄く、最先端が瞬く間に古くなっていきました。

 遠く離れた極東の島国・日本にもその波は伝わり、強烈な憧れを抱いたミュージシャンの卵が連綿と続きます。80年代に生を受けた世代の音楽好きも、この黄金時代の音楽を聴いて育ったのです。そのロックのサウンドは、ビジネスに堕す前の原初のチカラに満ちていました。それが血と成り肉と成っていたのです。

 そんな中で誕生したのがSuperflyです。1984年生まれの越智志帆と82年生まれの多保孝一が中心となって結成され、2007年にメジャー・デビューを果たします。

 デビュー・アルバム「Superfly」に収録された全13曲には、上質の楽曲、スパイスの効いたアレンジ、確かな演奏能力、そして圧倒的な歌唱力が存在しています。

 冒頭の“Hi-Five”を聴けば、このバンドが只者ではないことが一瞬で分かります。曲の持つエネルギーの量が半端じゃありません。管楽器の鋭角的響きとブルース感一杯のギター、越智志帆の伸びのある声が織り成すSuperflyの黄金率があります。