そのため、昨年4月にはJ.フロント リテイリング傘下のピーコックストアを買収し、8月にダイエーを子会社化。今年5月にはマックスバリュ関東、マルエツ、カスミの3社の経営統合も発表した。

 2015年3月に共同持ち株会社の首都圏SM連合を設立し、イオンが約7割、丸紅が約3割を出資する特定目的会社が、株式の過半数を取得し子会社化する方針だ。

 こうした戦略により、首都圏におけるイオンの売上高は約1兆5000億円。これは、食品スーパー最大手、ライフコーポレーションの実に3倍近い大きさである。

グループ集約が課題

 だが、イオンが今後、どこまでグループ再編に切り込めるかは不透明だ。

 これまでイオンは、買収した企業の自主性を重んじる“緩やかな連携”戦略でグループ統治を図ってきた。首都圏SM連合にしても、共同持ち株会社というスキームにしたのは、「自主自立を維持するため」(上田真・マルエツ社長)だ。

 しかしイオンの元幹部は、「マルエツとカスミは水と油。資本の統合はできても、事業の統合はできない」と断言する。

 さらにイオンが15%を出資するいなげやとベルクについては、首都圏SM連合への合流に関する話し合いの機会さえも「持っていない」(岡田社長)という。

 異業種を含めた競争が激しさを増す中で、勝ち残るためにはグループ会社の集約化が不可欠。ダイエーの再建策は、その試金石といえる。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 松本裕樹)