つい最近のこと。「ぼく、食べることとか、特に興味ないですから」とやる気なさげに20代の男の子が言うので「もう!なんか覇気がないよ!!」と返したら「覇気がないって!そんな言い方、おばさんみたい」と爆笑されてしまった。今年で35歳の栄養士。手足が棒のように痩せている若い子をみると「ちゃんと食べているのかしら?」なんて気になるようになってきた。確かにもう、立派なおばさんかもしれない。

 さて、そんな栄養士が、もっとも心配になる季節、夏がやってきた。これだけ暑い日が続けば、コンディションも変わってくる。夏太りする人、夏痩せする人、それぞれにいるだろう。過剰だった分の体重が落ちれば「ラッキー」と言えなくもないが、その痩せ方が不健康であれば、食欲の秋に大きくリバウンドすることになりかねない。どうせなら、リバウンドをしない痩せ方が良いし、痩せたはいいけれど「外で遊ぶ体力がない」なんて事態も避けたい。

 エアコンをかけて寝ればだるさが残るし、エアコンを切れば起きてしまう。夏はやっぱり寝苦しい。“良質な睡眠が取れない”だけでも体にとってはダメージで、疲労感が強まるし、回復力も代謝も落ちがちになる。でも、健康体のまま夏を乗り切れる人がいるのも事実だ。夏場の極端な体重の増減は、普段の食生活に対する体からのSOSのサインかもしれない。この機会にぜひ見直してみよう。

朝、昼、晩と食事量が増える人は要注意!
夏太りする人の悪習慣

 夏太りするタイプの人は、もともと胃腸が丈夫で「実は食べられるんだけれど、夏場は自ら食事のリズムを乱している」場合が少なくない。このタイプに該当するかどうかにあたっては、朝、昼、晩と時間の経過に伴って食べる量が増えていないかをチェックしてほしい。たとえば、こんな感じの生活だ。