保険料の負担も9段階に改定
「応能負担」の色彩が強まる

 もう一つ、保険料についても基準を変えた。保険料は65歳以上の介護保険を利用できる人が払う第2号保険料と40歳以上65歳未満の人の第2号保険料で成り立ち、併せて総費用の半分を占める。1号保険料は保険者である全国の各市町村自治体が、サービスの多寡や種類を決めた介護保険事業計画に基づいて独自に算出する。特養や老健など大規模な施設を作ると、費用がかさみ、保険料が高くなる。

 介護保険が始まった2000年度の第1号保険料の全国平均は2911円だったが、2014年度は4972円に上昇している。第2号保険料も2075円から5275円に増えた。いずれも、介護保険利用者の急増によるものだ。

 第1号保険料は、年金収入が年間18万円以上なら年金から天引き(特別徴収)される。保険者の市区町村が「基準額」を決めて、本人の所得に応じた負担段階(標準6段階)を設定している。負担段階が最も低くても基準額の5割は払うことになっているので、被保険者の3割を占める年金収入155万円以下の低所得の人には負担が大きいと言われる。

 今回の改定で、保険料は6段階を9段階まで増やした。最も所得の低い人の負担を基準額の3割に引き下げたほか、全体的に低所得者の負担を軽くし、高所得者の負担を重くした。応能負担の色彩を一段と強めることになった。

 具体的には、本人が非課税の場合で年金が80万円以下の人や生活保護受給者は軽減率を50%から70%に拡大する。保険料が5000円の自治体住民だと、これまでは2500円だったが、来年8月からは1500円になる。

 同じく80万円超から120万円の年金受給者は25%の軽減率を50%に、120万円超から155万円以下の年金受給者は30%の軽減率とした。軽減された分は、消費税の引き上げによる基金(2015年度で最大1300億円)で充当される。