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コロナ禍で変わる
日本人の「死」の有り様

 コロナ禍で日本人の「死」の有り様が大きく変わってきている。まず死亡者数について見ていこう。人口動態統計の速報値によると、2020年の総死亡者は138万4544人となった。前年、2019年の速報値より9373人少ない。

 高齢化により、確定値の死者は2015年以来、毎年1万7000~3万2000人のペースで増え続けてきた。減少したのは09年以来11年ぶりのことである。

 コロナ禍でも死者が減少するとはどういうことか。「恐ろしいウイルスなので、これまでにない多数の死者が出る」と医療界やメディアから散々脅されてきたのに、前の年より少ないとは。「あれっ」と驚かざるを得ない。

 コロナによる日本国内の死者は8923人(3月23日現在)。欧州と比べ桁違いに少ない。英国が12万6000人、イタリアが10万5000人、フランス9万2000人。日本のほぼ半分の人口の諸国で、この大差である。人口当たりにすると15~10倍と、その差は台風と夕立のような違いだろう。ちなみに、東アジアの死者を確認すると、タイが92人、ベトナムが35人と総じて少ない。

 それでも日本では緊急事態が宣言された。これは経済活動を大きく縮減させ、社会生活は一変した。バランスを失した対策と言わざるを得ない。