説得される側の3つの態度
人から説得された場合、とりうる態度は次の3つに大別される。
①応ずる
②保留する
③断る
説得の内容、提示された条件、こちらの事情などを考えた上で、どうするかを決める。
その結果、①と決めた場合。気持ちよく応ずるのが一番。
YESと言っておいて、
「本当はNOと言いたいところだけど、他ならぬキミの言うことだから、今回に限ってなんとかしよう」
相手は表面上、恩に着たように装うかも知れないが、内心では、〈もったいつけちゃって〉と、いい気持ちはしない。駆け引きに使うやり方もあるが、大抵の相手は見抜いてしまう。
「わかった、なんとかしよう」
気持ちよく応じれば、相手から、「ありがとう、恩に着るよ」という言葉が返ってこよう。
②は、「ちょっと考えさせてくれないか」と、返事を保留して、時間を稼ぐやり方。
自分で決められない場合、この方法をとるのはやむをえない。問題は自分に決定権があり、内心YESなのに、返事を保留して、
「どうするかなア」
「スケジュールも詰まっているし」
「他にだれかいるんじゃないかな」
などと、説得者を牽制する態度である。
理由の1つは、ごねてみせて有利な条件を引き出そうとの魂胆。もう一つは、もったいをつけている場合。一見、賢そうだが、ずるさが潜んでいて、警戒される。
③は、「断ったほうがよいと判断したら、はっきり断る」態度である。
断ると一度決めたのに、相手の顔を見ると決心がゆらぐ人がいる。