視覚的効果を利用すれば
社内評価もうなぎ登り間違いなし

 例えば、自分より年上の男性部下を持ってしまった場合は、オフィスの椅子を少し高めに設定しておく。取引先で信頼感を得たいときは、少し高めのヒールを履いてアポに臨む。

 たったそれだけでもあなたが相手に与える印象はがらりと変わります。実際に低い、相手は自分の実際の身長を知っている、はこの場合関係ありません。人は無意識のうちに大きいもの、高いものに権威を感じる生き物だからです。

 人間の心理というのは不思議なもので、背を高く見せるだけでも周囲に権威をイメージさせ、信用度や説得力が増して、評価にもプラスの影響を与えやすくなります。
 高さは権威の象徴─もちろんこれは女性に限ったことではありません。会社の中で権威を発揮したい、リーダーとしての統率力をアップしたい。また、プレゼンや会議で企画や提案を通したい、そんな男性も身長は高く見せたほうがより効果的です。

 思い起こしてみると、海外の国家の要人には、身長が高い人が多いように感じます。
 特にアメリカでは、初代のジョージ・ワシントンから始まって、ほとんどの大統領には国民の平均身長よりも背が高い人が選ばれています。

 単なる統計上の傾向なのかもしれませんが、外見も人物評価の重要なものさしと考えるアメリカ人ですから、背の高い男性に権威やリーダーシップを感じ取るという心理効果が働いていても不思議ではないでしょう。

(※本連載は、『男女脳戦略。男にはデータを、女にはイメージを売れ』の一部を抜粋し、編集して構成しています)