しかし、今回のQE終了は本物だろう。もうこれ以上、FRBの資産残高が増えることはないとみている。となると、金融相場の終了は、米国株に限った話ではないかもしれない。世界の株式市場全体にとっての金融相場終了ではないだろうか。

 結果として、世界の株式市場の連関は相対的に薄まり、国・地域ごとの固有の要因が株式市場を動かすようになると考えられる。株価が上昇する業績相場と金融相場のみならず、株価が下落する「逆業績相場(景気悪化)」と「逆金融相場(金融引き締め)」も加えた、四つの相場サイクルが同時に見られよう。

 日本については強気継続である。少なくとも主要国の中では唯一業績相場と金融相場が同時に期待できる国といえるだろう。デフレ脱却が確実となる一方、インフレ率2%のターゲットは遠い。企業業績が堅調な中、日本銀行は異次元緩和を長期化せざるを得ないだろう。何しろ長年夢見続けてきたデフレ脱却である。日本の株価上昇はまだ始まったばかりと考えたい。

 米国でQE終了後に利上げ懸念が高まればドル高円安を通じて日本株高に、利上げ懸念が遠ざかれば米国株高を通じて日本株高に、どちらのケースでも、いいとこ取りの株価上昇が予想される。

 短期的には、「地方創生」「女性の活躍」「カジノ」などが大きなテーマとなるだろう。来年4月には統一地方選挙が予定されており、与党自民党にとっては地方景気の押し上げが最優先課題といっても過言ではない。15年10月の消費増税(8%→10%)までに、日経平均株価は2万円を試す可能性も十分あるとみる。

(大和証券チーフストラテジスト 成瀬順也)